北条時政(ほうじょうときまさ:1138-1215年)はその22歳の時、源頼朝が伊豆に流され、その監視役になったことで運を掴んだ武将で、のち、鎌倉幕府の実権を握り、最高権力者に上り詰めた。娘政子が頼朝と恋仲になった時間帯、平氏の力も依然として強く、源平のどちらに振れるか迷いもあったようだが、結局、頼朝に賭け、その挙兵を助けた。といっても彼自身の兵力は微力で、初戦に負けた頼朝を助けたのは源氏の頭領という頼朝の名と政治力であったろう。推察だが、彼は源氏の頭領という頼朝に嫉妬しそれに群がる関東の武士たちを快く思わなかったかもしれない。頼朝の急死のあと、2代目、3代目を殺し、その権力を簒奪したのである。 |
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