足利尊氏(あしかがたかうじ:1305年-1358年)は鎌倉幕府・北条氏を滅ぼし、京都、室町に幕府を開いた武将である。源氏の棟梁、
源頼朝
が作った幕府を平氏である北条氏が経営していることが我慢ならなかったのか、不満だったのか、隣り村の親戚筋、新田義貞と争うようにして、北条氏を倒した。ただ、北条氏に直接引導を渡したのは新田氏であり、開府までに、
後醍醐天皇
や楠正成と勝ったり負けたりの複雑な闘争があった。「太平記」ともどもすっきりしたイメージが尊氏にはない。