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東京散歩 MGCコース

 
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MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の応援記

スタート地点から4kmほど、市ヶ谷駅下の外堀通りで、まだ元気いっぱいの選手たちを迎え、見た。想像以上に早い。カメラで追うのが難しい。
はじめに来たのは男子。設楽が1人で来た。
自分も周りの人も「なんだ?」何が起こっているんだ?「設楽1人だ」とどよめいた。大迫のいる後続グループとの差は1分。
応援する人の列は2重ほどで混雑感はなかった。30歳-40歳の男女2人づれが多く、男性がツレの女性にドヤ声(ドヤ顔はcan't see)でいかにもという解説を聞かせていた。
ほどなく20分遅れでスタートした女子選手がきた。まだ一団。あとで映像を見かえすとすでに前田が前の方にいたようだが解らなかった。こちらも元気いっぱい。
選手が行ってしまったあと、市ヶ谷から総武線に乗って浅草橋に移動。前日、MGCコースマップを見て決めた予定の行動だ。赤地にDAIHATSUと白抜きのウエアを着た人たちと一緒になった。どうでもいいことだが、彼らは出勤手当をもらっている社員か?などと話した。
行きは13-14kmあたり、雷門を折り返して日本橋に向う帰りは16-17kmあたりになる浅草橋駅下のコースにでた。が、男子はすでに日本橋、銀座を目指して通り過ぎていた。早いなあと応援団がつぶやく。
しかし雷門に向う女子選手がすぐにきた。前田、小原のてんまやとワコールの選手がトップグループ。
それは帰りも同じだった。目の前を走る時、大きな声援が飛んだ。選手は大きなエネルギーをもらっているだろう。
もう一度市ヶ谷に引き返す。今度はさっきと反対側のポジション。すこしすいていた。本番の時はこちら側がいいかもと話す。
男子が来た。名前を知らない2人と大迫。あとで知ったことだが中村がトップ。設楽は1kmほど手前、登り坂になった飯田橋駅あたりで遅れ始めたらしい。彼は飛び出したことをどう思っているか。決して後悔していないだろう。さらに頑張ってほしいと思う。
女子は最初に前田が来た。そばにいた若い男性が「マエダ!マエダ!マエダ!マエダ!」と叫んだ。「差は2分あるぞ!」とさらに叫ぶ。恋人か?と思うくらいごく普通に「マエダ!マエダ!」と呼びかけていた。


MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)結果

男子:1位/中村 匠吾 2時間11分28秒
   2位/服部 勇馬
   3位/大迫 傑

女子:1位/前田 穂南 2時間25分15秒
   2位/鈴木 亜由子
   3位/小原 怜



MGCコースは江戸の頃から400年、人々が営々と築いてきた町々のそのど真ん中を走るコースだなと思う。

日本陸連が指定したいくつかの大会を、タイムあるいは順位でクリアしてきたランナーたちがその雌雄を決する大会、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)。
ここでは、そのコースをたどりながら大会の見所とランナーたちを応援するのに都合のよさそうな所を紹介したい。

神宮外苑いちょう並木をスタートしてすぐ新宿御苑を左に。それを見ながら靖国通りを右折。防衛省、市ヶ谷駅を過ぎると右手にお堀が見えてきて5km。春は桜並木。コースの中でも応援しやすいところだ。歩道がやや狭く、特にお堀側の歩道は狭いので注意。
何年か前、高橋尚子さんがアテネを目指すレースを見た。そのスピードに驚いた。世界一のマラソンランナーは早い。そして高橋選手のすっと伸びた足とゆったりした体が美しかった。
このあたりは復路では37-38km。すこしずつ登っており勝負どころだ。落ちていく選手にはきついという。応援の声が励ましになるという。
水道橋駅を過ぎると選手は大都会「東京」に入り高いビルの中を走る。景色が同じようでスピード感を失うんじゃないかと素人は心配する。実際のところはどうなんだろう?応援する人波が景色に変化を与えているのか?
老舗百貨店三越、高島屋を見ながら走るあたりが10km。江戸時代から昭和の中頃まで、江戸・東京の中心だった日本橋だ。さらに行くとさらにディープな日本橋、人形町、水天宮。選手は隅田川の風を感じ始めると思う。
次に通る馬喰町や浅草橋問屋街を含め藤沢周平の小説に出てくる町並み。ここを抜けると前方に巨大な東京スカイツリー。駒形どぜうというドジョウ屋さんのあたりからが見るのがいい。選手たちも「おー」っと驚くだろう。よくもこんなモノを造ったものだ。
「雷門」は1年に3000万人の人が来るというランドマーク。岡本太郎さんの「太陽の塔」とともに日本を代表するランドマークだろう。ただ選手たちのスピードからすると、赤いなにかがあったかな?ということかもしれない。15kmだ。
折り返すと選手は東京を南下していく。20kmになる日本橋を左折すると日本を代表するハレの道、中央通り・銀座通りを走る。増上寺あたりで折り返すともう一度この通りを走る。こんな大切な大会では許されないことだろうが、紙吹雪が舞う中を選手が走っている風景もいいなと思ったりする。
増上寺を折り返すあたり、西の方に東京タワーが見える。東京タワーは1958年に供用が開始され日本のテレビ文化の発展を担った。1964年の東京オリンピックの放送電波はこの塔から出たという。この時のマラソンの勝者はエチオペア・アベベであった。
ここまで書いてくると、このMGCコースは江戸の頃から400年、人々が営々と築いてきた町々のそのど真ん中を走るコースだなと思う。それぞれの時代の文化が重なっており、文化の1枚をめくるとさらにもう1枚の文化が見えてくる感じだ。
このオリンピックのあと、このコースを切れ切れにして、例えば団塊の世代の人たちが散策する道を作ると面白いかもしれない。その要素がふんだんにある。目的地に向けて歩きながら、家康や将門のことそして道端の草花のことを話しながら歩くのは楽しいだろう。
選手たちは次に人々が営々と築いてきた町の中心にあるお城の前を走る。はじめお堀沿いに走り広い皇居外苑に入って折り返す。東京のマラソンマンたちは皇居一周コースをホームとする人が多いが、MGCを走る選手で皇居一周コースを走ったがいるだろうか。
冒頭で書いたが勝負どころの37-38km付近。応援のし甲斐がありますぞ!ご存知の方も多いと思うが、マラソン選手が来るのを「今かいまか」と待っていると、最初にゆっくりとしたスピードでパトカーがくる。やがてTV中継車。そして選手たち。だれが一番に来るだろうと飯田橋方面をみる。かなり興奮する。「見えた!」と思っても米粒ほどで誰だか解らない。大迫?!設楽?!と期待する応援団。さあ誰でしょうか?(2019.09.11記)

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