神奈川 鎌倉・北鎌倉








鎌倉幕府 が成立したあと時間をおかず栄西を宗祖とする臨済宗の寺とその塔頭が多く建てられた。大陸から戻ってきた栄西の禅が武士たちの気分に合い社会のバックボーンとするのに合致したのだろう。北条政子が栄西を鎌倉によんで造ったとされる寿福寺や建長寺、円覚寺などがそれらの寺を代表している。
一方で鎌倉の辻つじで説法をしたといわれる日蓮上人を祖とする日蓮宗の寺も鎌倉には多い。京都のほかで、初めて社会の核のようなものが「鎌倉」にできてきて、現代につづく宗派の多くもこの時代に胎動を始め、鎌倉を目指した。地理的なことだけでなく精神的な意味での鎌倉でもあった。
しかし、それらのことを一切合切引き受けるに、地理的な意味で鎌倉は狭く谷(ヤツ)を開いて間に合わせ、なんとか鎌倉の町を造り多くのお寺を建てた。
そういう鎌倉創建のころの気分とスペース事情が凝縮され、うかがえるのが「北鎌倉」。いまの時代でその気分を充分に受け止められるSCENEが存在している。
『北鎌倉のあじさい』
明月院から時計回りにあるき北鎌倉であじさい三昧!
明月院に登る坂の入口を起点にして、
①明月院 → ②浄智寺 → ③東慶寺 → ④円覚寺
と歩き「紫陽花に酔いしれる」という趣向。
波のように押し寄せてくる紫陽花が海のようで海の中をあるいていくという感じの明月院のあじさい。いろんな花弁をしたあじさいが押し寄せてきて溺れそうになる。が、気持はいい。
明月院坂をおりて左、真っ直ぐ行くと建長寺という踏切を右に渡り鎌倉街道にでる。はじめの信号を左に上ると浄智寺だ。惣門から山門につづく緑の坂道が見えてくる。緑の中に紫陽花が咲いている。
①明月院


②浄智寺


