円覚寺・山門
円覚寺の伽藍は総門、山門から仏殿、大方丈までほぼ一直線に建てられた。
北鎌倉・円覚寺
1274年の蒙古襲来(文永の役)の折に亡くなった敵味方を弔らうため八代執権北条時宗が造った。境内には時宗の廟所もある。
円覚寺の伽藍は総門、山門から仏殿、大方丈までほぼ一直線に建てられた。これは京都にある東福寺や妙心寺、大徳寺などの伽藍配置と同じで臨済宗のお寺の特徴である。
創建されたあと火事や地震に見舞われ何度も焼失、何度も倒壊しているが円覚寺はその都度再建されている。大切なお寺なのだ。
円覚寺はいわゆる花の寺ではない。四季折々に咲く花の園はない。禅宗のお寺らしく無愛想である。
円覚寺は道を焦がすように陽が照りつける夏がいい。版築で固められた道が奥に向かってのぼっている。
大方丈はよく磨かれた床のほか飾りはなにもない空間である。あけ放たれたその中を風が吹き抜けていく。襟から風をいれ一服しながら庭を見ている人が多い。
禅宗のお寺はなにごとか頼みごとをするところではなくただ黙然と庭を見ているところなのだろう。


北鎌倉の新緑
春の訪れとともに、新芽を吹いたりいきなり花を咲かせて楽しませてくれる落葉樹の若葉のシーズンが終るころ、常緑樹たちは新芽を出す。6月になってあるいは7月になって芽を吹き古い葉にかわる。
椿、松、石楠花、柘植、槙の木、ゆずり葉、木犀など。
若芽を出す月日はすこしづつ異なる。つまりそれを見る我々からするといつもどこかしらで新緑を感じ取ることができるよう調節してくれている。
北鎌倉は森が町の通りに近い。ワクワクしながら尋ねるお寺が森の中にある。