秋の日の海蔵寺。竜胆
秋冬春夏、1日をかけて楽しむ鎌倉の平均的なコース。時々大町・材木座界隈。
秋の鎌倉は萩からはじまる。
100日の間次々にかわいいピンクの花を咲かせた百日紅が終る頃、彼岸花が約束を守るようにニョキっと芽を出す。紫式部が紫の実を輝かせる。
10月の下旬になると竜胆(りんどう)が紫の花を日がさす時だけ咲かせ、ススキの穂が揺れはじめる。
私の方をむいてと目を輝かせるシュウメイギク。シオン(紫苑)。
これからの初冬の日は山茶花だ。

10月も下旬になると富士山がはっきりと見え始める。誰もが「おー」っと声をあげて「きれいだね」という。湘南海岸の一番の名物である。
左の動画は秋の陽に光る相模湾。小さな波が寄せる七里ガ浜から見ている。沖合に伊豆大島が浮かんでいる。(見えますか?)
暖かさに誘われたのか、カラスがカメラ枠の中にはいってきて海藻をつつき始めた。湘南にすむカラスは藻を食べるのだ。


永福寺跡のススキ![]() |
極楽寺百日紅の堂々とした姿![]() |
成就院参道からの由比ヶ浜![]() |
義時のスケジュール(16) 義時の自立の瞬間とその8年後

1199年、「無念!」ともいわず頼朝が息を引きとったあと。北条時政は統治者たちたとえば「13人の合議制」のメンバーに名を連ねる幕府の幹部たちの筆頭に立ち、自らの方針で武家社会および日本を引っ張る「北条の時代」を作ろうとしていた。このあと実際に筆頭に立つのだが、時政と北条軍団がTOPに立つことに抵抗した人物・軍団がいた。
二代将軍頼家と彼を抱え込むことで大きな軍団になった比企能員とその一党である。両者は悉く対立した。が、時政はあっけないほど簡単に比企能員を殺しその一党を倒した。1203年の秋だ。この時点で時政は実質的に鎌倉幕府の頂点に立ち長くはないが「時政の時代」を謳歌した。
頼朝の死から4年ほどで実権を握ったわけだが、時政は頼朝が亡くなった時すでに一馬身抜けていた。毎日の日々の中で、4年あれば充分に権力奪取ができるほどに準備ができていた。

1204年頼家を暗殺したあと秋になって畠山を倒す工夫を始めた時政は、1205年6月、その嫡子重保を殺して重忠を鎌倉におびき出そうとした。比企能員と同様、重忠もなぜか孤軍状態で関東の原っぱにのこのこ(時政と軍を構えていた義時にはそう思えたろう)と出てきた。武名の誉れ高く名を残そうとする畠山重忠は義時が指揮する大軍に殺される。重忠は指揮系統のはっきりした軍を持っていたわけではないため、その死を聞いて反撃に出るという武士はほとんどいなかったという。
7月になって、義時から「重忠を討ち取った」という報告を聞きながら和田義盛なども一緒になって盃を上げている時政、彼の胸にあった次の標的はなんと!将軍実朝だったらしい。
1205年7月19日娘婿「平賀朝雅を将軍にしたいという牧の方の悪巧みが噂になっている。(と聞き、そしてなぜか)政子が手配りをして実朝を救う。その日のうちに時政68歳は出家、翌20日に伊豆に下向」したと吾妻鑑はいう。

時政の隙だらけのプランが漏れてきた時、義時は「これだ!」「いまだ!」と胸を躍らせ千載一遇のこのチャンスを掴もうとしたに違いない。ここのところ粗暴な振る舞いが目立つ時政をやや重荷に感じていた義時が最高権力者時政を一気に追放したとうこと。
彼は最高権力を握り幕府の一番上のその上には誰もいない場所に立った。チャンスだと感じた時がまさに義時の自立した瞬間であった。
その上はただただ空間であり誰もいない権力者の座。陶酔と同時に敵味方なく日本に住む誰もが浴びせてくる重圧を感じながら義時は一番上に立ったのだろう。
権力者が出家するのは「死」ぬのと同義だった鎌倉時代、時政が突然出家、伊豆に追放されたのはなぜか。将軍を代えるという政権内クーデターを時政1人でやろうとしたからか。吾妻鑑を読むとこの前後、大江広元、三善康信、安達景盛、北条義時は素早く集合し審議をしている、その速さはなにやら怪しい。大きな決め事をしてそれを実行する時、この幕府ではすでにおお方のことが決まっており兵隊たちの配置も終っているのがそのやり方だがこの時もそうか(?)
7月20日の丑の刻(2:00前後)に出家、同8:00頃に伊豆に下向するというアイデアは、義時に詰め寄られた時、時政は瞬時に理解しただろう。自分の権力と命そして妻の命がどう扱われるか。命だけは助けてくれと尻尾を巻いて幕府屋敷を出たのだろう。その時彼の頭の中を去来していたのはなにか。
多くの御家人から浴びせられていた圧力から解放されたという安堵か、広元だけは許さんという憎しみか、それでもなお目に浮かぶ妻の柔らかい体だったか。
大江広元、三善、安達、義時らはその日のうちに平賀を殺すよう京宛てに指示。
時政の掌中にあった「地頭の任免権、争い事の裁判権、政事・軍事の決裁権」などの権力をすべて手の内にした義時は「新」義時になった1205年7月。
つい一月前に畠山重忠を倒し統率力を持つ御家人は和田義盛だけになったといえども和田のことだけにかまけているわけにはいかない義時。やることは山ほどある。頼朝が苦労していた20年とまったく同じ状況であったろう。
武力はともかく強い影響力をもつ鎌倉殿のことも決めなければならなかった。
江ノ電 由比ヶ浜駅〜長谷駅間


鎌倉殿の13人 大河ドラマ館
鶴岡八幡宮提供
北条義時と頼朝・政子らが躍動する「鎌倉」を体感できる。
期間:2022年3月1日~2023年1月9日
開館時間:9:30~17:00
(最終入館16:30)
料金:大人 1,000円(高校生以上)
小人 500円(小・中学生)
入館時に配布されるパンフレットの提示で鎌倉国宝館・鎌倉歴史文化交流館へ各1回無料で入場可(2023年3月31日まで)
お問い合わせ先:鎌倉殿の13人 大河ドラマ館 入場券販売管理センター 0467-39-5306






円覚寺、長寿寺、鶴岡八幡宮、杉本寺、荏柄天神社、報国寺、
頼朝の墓(大木でしたが、切り倒されていたとの情報があります)、妙本寺

円覚寺、明月院、浄智寺、東慶寺、海蔵寺、源氏山公園、長谷寺、妙本寺、
安国論寺、鶴岡八幡宮、 鎌倉宮、瑞泉寺、獅子舞の谷、建長寺、浄光明寺

円覚寺、東慶寺、海蔵寺、安国論寺、大巧寺

海蔵寺、宝戒寺、安国論寺、安養院、妙本寺
新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、開催イベントの中止や延期がある可能性がございます。おでかけの際は事前にご確認ください。
11月の段葛
今年は大きな台風が来なかったため桜の葉が落ちるのが遅かった。が、いまは素通しで八幡宮の社殿が見える。

由比ヶ浜の満ち潮引き潮
【特別展】
映画をデザインする
ー小津安二郎と市川崑の美学
2022年9月17日~12月12日
料金:一般400円/小・中学生200円
<映画上映2022年11月〜>
■あなたと私の合言葉
さようなら、今日は
11月1日、3日、5日、6日
監督:市川崑
出演:若尾文子、佐分利信、京マチ子、野添ひとみ、川口浩、船越英二、菅原謙二
■晩春〈4Kデジタル修復版〉
11月2日~4日、6日
監督:小津安二郎
出演:原節子、笠智衆、月丘夢路、杉村春子、宇佐美淳、三宅邦子
■生きてはみたけれど
小津安二郎伝
11月15日、16日、18日、20日
監督:井上和男
出演:笠智衆、木下惠介、司葉子、岡田茉莉子、淡島千景、岸惠子、杉村春子
■淑女は何を忘れたか
11月15日、17日、18日、20日
監督:小津安二郎
出演:栗島すみ子、斎藤達雄、桑野通子、佐野周二、飯田蝶子、吉川満子
■『結婚哲学』+ミニトーク
11月19日
監督:小津安二郎
出演:岡田時彦、川崎弘子、飯田蝶子、伊達里子、吉川満子
■『結婚哲学』 + ミニトーク
11月19日
監督:エルンスト・ルビッチ
出演:アドルフ・マンジュー、フローレンス・ヴィダー、モンテ・ブルー、マリー・プレヴォー
■コーダ あいのうた
11月22日、24日~27日
監督・脚本:シアン・ヘダー
出演:エミリア・ジョーンズ、マーリー・マトリン、トロイ・コッツァー
■偶然と想像
11月22日、23日、25日、26日
監督・脚本:濱口竜介
出演:古川琴音、中島歩、玄理、渋川清彦、森郁月、占部房子、河井青葉
■梅切らぬバカ
11月23日、24日、27日
監督・脚本:和島香太郎
出演:加賀まりこ、塚地武雅、渡辺いっけい、森口瑤子、斎藤汰鷹、高島礼子
■彼岸花〈2Kデジタル修復版〉
11月29日、30日、12月2日、4日
監督:小津安二郎
出演:佐分利信、田中絹代、山本富士子、有馬稲子、久我美子、浪花千栄子
■お早よう〈2Kデジタル修復版〉
11月29日、12月1日、3日、4日
監督:小津安二郎
出演:笠智衆、三宅邦子、佐田啓二、久我美子、設楽幸嗣、島津雅彦
■北条重時墓前祭
場所:極楽寺
開催日:11月3日 10:00~16:00
※毎年関係者のみで御供養していましたが、今年は一般公開で開催します
■写真供養感謝祭
場所:浄智寺
開催日:11月12日 11:00~14:00
■秋葉山大権現例大祭
場所:光明寺
開催日:11月18日 11:00~
(雨天、行列中止)
■丸山稲荷社火焚祭
場所:丸山稲荷社(鶴岡八幡宮境内)
開催日:11月18日 14:00~
■第64回鎌倉薪能
後日オンライン(Youtube)にて配信
Youtube映像配信日:11月18日~(予定)
■長谷寺秋の夜間特別拝観
場所:長谷寺
開催日:11月18日~12月11日
日没~19:00閉門(19:30閉山)
拝観料:大人400円 小学生200円
●ベルベッタデザインによるライトアップイベント
「光のインスタレーション-あまねく光-」
期間:11月18日~11月27日
日没~19:00閉門(19:30閉山)
■長寿寺特別拝観
開催日:10月7日~11月27日
金土日及び祝日
10:00~15:00(雨天中止)
■旧川喜多邸別邸 (旧和辻邸)
一般公開/特別公開
開催日:11月1日~6日
10:00~16:00
※11月6日は15時まで
■旧華頂宮邸 一般公開
開催日:11月5日・6日 10:00~15:00
■円覚寺 宝物風入
開催日:11月3日~5日 9:00~16:00
■建長寺 宝物風入
開催日:11月3日~5日 9:00~16:00
【鎌倉文学館】
■特別展 没後35年
「澁澤龍彦 高丘親王航海記」
会期:10月2日~12月23日
開館時間:9:00~17:00
※入館は30分前まで
休館日:10月3日、11月14日・21日・28日、
12月5日・12日・19日
入館料:一般500円、小中学生200円
【鎌倉市鏑木清方記念美術館】
■清方の大正時代
―至上の美を求めて―
会期:2022年10月22日~11月27日
開館時間:9:00 ~ 17:00
※最終入館は30分前まで
休館日:毎週月曜日、11月15日
入館料:一般 450円、小・中学生 220円
【神奈川県立近代美術館 鎌倉別館】
■ 沖潤子 さらけでるもの
会期:2022年9月17日~2023年1月9日
開館時間:9:30 ~ 17:00
(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜(9月19日、10月10日、1月9日は開館)、
2022年12月29日~2023年1月3日
入館料:一般700円、20歳未満・学生550円、65歳以上350円、高校生100円
【神奈川県立近代美術館 葉山館】
■マン・レイと女性たち
会期:2022年10月22日~2023年1月22日
開館時間:9:30 ~ 17:00
(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜(1月9日を除く)、12月29日~1月3日
入館料:一般1,200円、
20歳未満・学生1,050円、
65歳以上600円、
高校生100円