-北大路の旅-
大徳寺から仁和寺まで直線で3kmとすこしだが、北大路の旅は、2日できれば3日はほしい。千利休と秀吉にちなむ話が残る大徳寺と今宮神社、船岡山あたりで1日。北山文化の花が咲いた金閣寺と石庭が美しい龍安寺、そして仁和寺で1日。さらに足利尊氏が祀られている等持院、菅原道真を慰める北野天満宮、西陣と上七軒の花街で1日だ。平安王朝の初期(9世紀)から戦国時代が終る17世紀前半まで時空を飛び交いながら物語などして過ごせるゾーンである。
狭い路地にぽつんぽつんと老舗が暖簾を出している。名物はあぶり餅と大徳寺納豆。あぶり餅には無限の時間を感じ、大徳寺納豆には利休さんを感じる。
-織田信長と建勲神社-
信長は光秀により本能寺で殺された。しかしその遺骸は発見されず遺骨も見つからなかった。定説だ。従って信長の墓は多い。彼が築いた安土城にある総見寺、京都大徳寺塔頭総見院などに墓がある。ただお参りされているかどうか。西洋の人と違い、我々日本人はお墓よりも神様として祀られた神社を多く参拝する。豊国神社、東照宮、東郷神社などいくらでもある。
信長を神として祀っている神社が京都紫野船岡山にある。建勲神社だ。秀吉が信長の廟を船岡山に造ったこともあり明治政府が船岡山に建勲神社を造り祀った。平安京は船岡山を北の基点とし都市計画をした。いま、船岡山は都の桜の名所になっている。