東西の本願寺
親鸞聖人(1173-1263年)の世界を垣間見ることができる東西の本願寺。江戸時代のはじめに分立して東本願寺ができ、京都の人は、お西さん、お東さんと呼び分ける。枳殻邸・渉成園は名園の誉れが高く京の都の春秋を映す。
西本願寺は親鸞聖人を祖とする浄土真宗の本山で世界遺産。司馬遼太郎さんの小文に、「松風」という菓子を売る門前の菓子舗亀屋陸奥の話がでている。真宗門徒が石山本願寺(いまの大阪城あたり)に立てこもり信長と戦っている時、この菓子舗が「今日はいかほどお持ちしましょう」と毎日、注文を取っていたと感心したという話。京都の真髄はこのあたりにあるのだろう。
東寺
弘法大師空海(774-835年)が嵯峨天皇から賜ったお寺で真言宗の根本道場。平安京の正門、羅城門の東と西に王城鎮護の寺として東寺と西寺が建てられたが、今は東寺のみが残る。新幹線から見える五重塔をはじめ国宝や重要文化財が数多く保存されている。
明治28年の平安神宮創建時から続く行事で、京都三大祭りのひとつ。メインは時代風俗行列。山国隊の奏する笛、太鼓の音色を先頭に、明治維新から江戸、安土桃山、南北朝、鎌倉、平安遷都までの時代を遡り、約2000名、およそ2kmにわたる行列が続く。
■時代祭:毎年10月22日
親鸞(1173-1263年)は、浄土宗を開いた法然の弟子で、浄土真宗の開祖。およそ250年ののち、蓮如の時代になって浄土真宗は大飛躍し、今日の盛況の土台は作られた。親鸞の言葉は「歎異抄」として記録、残されており、今日でも、その思想に触れることができる。